牧阿佐美バレヱ団「眠れる森の美女」
2003年10月10日 ゆうぽうと にて収録
演出・振付:テリー・ウエストモーランド(プティパによる)
作曲:チャイコフスキー
美術:ロビン・フレーザー・ペイ
音楽監督・指揮:堤俊作 演奏:ロイヤルメトロポリタン管弦楽団
オーロラ姫:上野水香
フロリモンド王子:ウラジーミル・ネポロージニー
リラの精:吉岡まな美
水晶の泉の精(衣装の色・青):笠井裕子
魅惑の庭の精(薄いピンク):青山季可
森の聖地の精(緑):佐藤朱美
歌い鳥の精(濃いピンク):伊藤友季子
黄金のぶどうの木の精(薄いクリーム色):橋本尚美
金の精:菊地研
銀の精:佐藤朱美
サファイアの精:今勇也
ダイヤモンドの精:橘るみ
フロリン王女:伊藤友季子
ブルーバード:アルタンフヤグ・ドゥガラー
この公演は見に行こうかどうしようかさんざん迷った公演でした。結局行かなかったので、DVDが出てよかったです。
作品全体としては衣装も美術、舞台セットもゴージャスで美しく、十分楽しめるものでした。ただ、音楽に違和感があるところが何箇所かあります。特に幕や場の合間などは、映像用に途中カットしてる箇所があるようです。なぜ?インタビュー映像などいらないから、ちゃんと全部残してほしかったなぁ。
ネポロージニーはあきらかに浮いていますね。お客さんという感じで、バレエ団とのコミュニケーションがあまりなさそうな感じ。でもとても丁寧に大切そうに、水香さんをサポートしている感じが伝わってきました。まさに王子様!です。
踊りは、さすがボリショイのプリンパル、ダイナミックかつ美しいです。特につま先、土踏まずのアーチが美しい~
水香さんは・・・何というか初役の初日ということもあったのかもしれませんが、なんか、こう見ている人を幸福感に包むような世界に連れて行ってはくれません。スタイルは抜群、身体能力も抜群、でもテクニックは普通?世界の一流ダンサーを見慣れてしまっているので、そういう人と「同じ土台」で見ると特別テクニックに優れている人ではなさそうです。
ちなみに、私のベスト・オーロラはTV録画ですが吉田都さんです。彼女のオーロラは、出てきた瞬間、周囲に振りまくオーラが違うし、あの軽やかな踊りが目に焼きついています。舞台を対角線上に進みながらピルエットするところでは、なんと5回転!しかも完璧に美しく、です。
本題に戻って、ソリストについて感想。
リラの精ですが、踊りはきれいなんだけど、リラの精にもっていてほしい、優しさや周りを包みこむような愛情があまり感じらませんでした。
この映像のなかで一番好きだったのは、青山季可さんの魅惑の庭の精です!きれいに筋肉がついた脚のしなり方が、まず私のツボにはまりました。テクニックもしっかりしていて、早い踊りを余裕で踊りきっていました。このバージョンでは、精たちの踊りの最後、リラとセットで踊るのがこの魅惑の庭の精ですが(通常は、このバージョンで言うところの「歌い鳥の精」がリラと対になることが多いような気がします)、最後のアティテュードのポーズが、これまた美しくて惚れ惚れしました。
宝石の場面は、4人とも踊りがしっかりしていて、見ていると自然にこちらも笑顔になってしまうような華やかな踊りで楽しめました。特に菊地さんは雰囲気や表情のつくりかたが良いです(でも、ちょっと手の平が気になったかも。そういう振りなのか?)。佐藤さんは確実なテクニックで音楽的に踊っていて、とても優雅に魅せています。男性陣は、もうちょっとテクニックを磨いて、ををっ!と思わせてほしい、とも思いましたが、ソリストとしてはまぁ十分なのでしょうか。順番は、全員→金→銀→サファイア→ダイヤモンド→全員
青い鳥は、口が半開きなのがすっごく目立っていて嫌~ この人、2003年夏の「ノートルダム・ド・パリ」でのフェビュスは良かったのに、なぜ?アントルシャカトルでも上半身がかなり揺れてたし。つま先もいまひとつ。どうしちゃったのかしら?
フロリン王女は、歌い鳥の精でもそうでしたが、やはり細すぎる体型と目立つお顔に気が取られてしまいます。いや、雑誌などでみて、可愛いのは知っているのですが・・・どういうわけか舞台では良くも悪くも目立ちます。
全体としてみれば、コールドバレエも安定しているし、ソリストの踊りも堪能できるし、十分楽しめる映像です。難
を言うと、チャプターが幕ごとにしか入ってないこと。これじゃあんまりDVDの意味がないです(怒)~たとえばフロリナの踊りを見ようと思ったら、3幕のアタマから早送りしないといけないのです。あと新書館のDVDなので値段が高め。
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