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新国立 パゴダの王子(10/30小野、福岡、湯川)(11/1長田、芳賀、川村)

ビントレー版パゴダの王子の世界初演です。

初日と二日目を見ましたが、だいぶ感想が違います。

初日の率直な感想は、舞台全体としてはビミョウな感じ・・・と思いました。
座席がかなり端の方だったのと、音楽が耳慣れず盛り上がりにかける感じがして、イマイチ作品世界に入り込めず。

もったいないので、中1日の間に、itunesStoreでブリテンの音楽を購入して聞き込み、新国立のWebサイトなどでアップされているビントレーや美術のレイ・スミスのインタビュー動画(iPhoneからも見られるようにしてほしい・・・)を見て、作品世界への理解を進めたところ、2日目はとーっても楽しめました!

もう、毎日劇場に通いつめたいくらい。ベビー持ちの身としては、2日間が限度なので、諦めましたが・・・絶対再演してほしい!!!

初日のときは、
ビントレー作品でいうと、ペンギンカフェやアラジンは好きだけど、今回のはまず音楽が好きじゃない、と思いました。あまりキャッチーではなく、しかもカウントとりにくそうな舞踊的でない音楽もあり、振付は別にその音楽でなくても踊れそう、、、とか思ったのです。

が、音楽を聴きこんだ二日目は、まったくそんなことは思わず、美しいメロディやガムラン風(ブリテンはガムランを使わずにガムランの音色を作り出したそうです!)音楽も大層気に入りました。タツノオトシゴの場面や深海の場面など、振付と音楽がマッチしていて記憶に定着。

また、二幕の炎の場面は、振付も音楽も迫力あってピッタリあっていて、アラジンの宝石の場面のような高揚感で、初日もここは一番気に入った場面でした。

舞台美術は文句なしに美しい。外枠はピアズレーやモリスを参考にしたらしい。背景は、左側に太陽または月(3幕で太陽、1幕で月、かな?)、右側に浮世絵風の富士山が配置されてます。西洋美術の世界と東洋美術の世界がまったく違和感なく共存していました。

衣装は一部、キワモノ的なものがあったけど、それもご愛嬌。
まず、東西南北の王。なかなか面白い!
北はロシア、東は中国、西はアメリカ、南はアフリカをデフォルメしてる。
北はモコモコ帽子かぶってコサックダンスみたいな振付、貢ぎ物は石油で、小道具で天秤が登場。
東は弁髪で、貢ぎ物は阿片。
西はモロにアメリカ国旗模様の衣装で、貢ぎ物はライフル銃。
南はシマウマみたいな全身タイツ衣装に、お立ち台風の巨大な羽を背中につけてた。貢ぎ物は象牙。

1幕の貴族の衣装は、重厚すぎ、と最初思った。平安時代のような完全な着物で、男性は烏帽子かぶってるし。足元は男女とも足袋で、すり足っぽい動き。

初日は、ええー、全幕こんなジャパニーズバレエだったらどうしよう!!!と思ったのですが、そんなことはなく、2幕はクラシックチュチュの世界になったし、3幕は新しい宮廷貴族の衣装が、薄い着物「風」で男性が薄いブルー、女性がピンク色、ポワントの踊りで、これがまた美しかった。

1幕の平安貴族な衣装で、ゆったりした振付でも、首筋のラインや全身のポージングの取り方が、さすがにクラシックバレエになっていて、私の大好きな新国立ダンサーの上品な身のこなしを堪能できました。

東京バレエ団の白の組曲をみたあとで、新国立の群舞みると、やっぱり男性陣のたたずまいがカッコいいな~と思います。

妖怪たちの衣装や背景幕がチープでシュールで、客席からは笑いが。でも、見れば見るほど、愛着が湧いて来ました。ビントレーやレイ・スミスの話からも、歌川圀芳の浮世絵から見出した「ヨーカイに対して愛を持って接していることもわかります。

タツノオトシゴや深海の場面の衣装は、顔、頭はかぶりもので、全身がアニメ登場人物のようなボディスーツ(?)、つまりキグルミなわけですが、ここも愛着がわいてくる音楽に振付に衣装!好きだなあ、こういう世界。

踊りについては、やはり小野さんが可愛い!!!全身のラインが柔らかくて華奢で可愛らしいのはもちろん、お顔も可愛いのがいいですよね。全身から醸し出される雰囲気が、可憐そのもの。踊りも柔らかくて完璧。

二日目の長田さんも踊りは素晴らしかったですが、ちょっとお顔が大きいのが、どうしても気になってしまうのです・・・

王子の福岡さんは、もう文句なしに難しい振付をキレ味よくこなし、見ていて本当に気持ち良い♪一つ一つのパがくっきりしていて、それでも流れが途切れているとは見えずになめらか。ジャンプも高いし、回転は軸がぶれずに5-6回転くらいふつうに回って、そのまま片足軸で次のステップにつなげたり、踊りがきれい。

これは脚の治療で降板した山本さんは、踊れなそうな振付かも、、、と思ってしまった。

芳賀さんも難なく踊ってはいたけれど、福岡さんのような明快さがないので、難しい踊りがもやっと見えてしまいました。好みの問題かもしれないけど、私は福岡さんの踊りの方が好きだなー。あと芳賀さん、メイクを何とかした方が良いと思う!王子衣装のとき、

3幕では兄妹、皇帝も含めて、力を合わせて四人の王と戦うわけですが、さくら姫も勇敢に槍を持って戦っていました。家族の再生、国の再生、という作品にこめたビントレーの思いを感じ、なんだか感動してしまいました。

この戦いの場面では、格好の王はそれぞれいろんな長さの剣をもっていたのですが、西の王はやはり銃。でも、銃を撃とうとしたのに暴発して自爆しているっぽいのが笑えた。

全体通して、四人の王では、断然、南の王がカッコいい。特に、二日目の厚地さん。厚地さんは初日に1幕の宮廷官吏として、平安貴族の衣装で立ち回っていたのも迫力ありました。二日目の宮廷官吏の貝川さんより、ずっと雰囲気がよく出てましたし。12月のくるみで厚地さんが王子の日に見に行くのが楽しみ。

あと、南の王は背中から、頭を超える高さのフサフサの羽みたいなのをつけているのですが、四人の王が接近して踊る場面で、他の王にこの羽が顔にあたって、チッみたいな仕草をしているのも面白かった。

★10/30主要キャスト

さくら姫:小野絢子 
王 子:福岡雄大 
女王エピーヌ:湯川麻美子 
皇 帝:堀 登
北の王:八幡顕光
東の王:古川和則
西の王:M. トレウバエフ 
南の王:菅野英男

10/30日曜日 14時開演 新国立劇場 オベラパレス 1階前方下手側ブロック

★11/1主要キャスト

さくら姫:長田佳世 
王 子:芳賀望
女王エピーヌ:川村真樹 
皇 帝:M. トレウバエフ.
北の王:福田圭吾
東の王:奥村康祐
西の王:小口邦明 
南の王:厚地康雄

11/1火曜日 19時開演 新国立劇場 オベラパレス 1階前方センターブロック

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